東京大学の日本史対策!東大に合格するためにつかむべき日本史入試問題の特徴

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こんにちは。四谷学院の日本史担当、後小路です。

最難関大学である東京大学。そんな東京大学の日本史は、他大学では問われないような細かい人名や用語を、ひたすら暗記していくことが求められているのでしょうか?
実は、東京大学の日本史は、教科書や用語集を見ながら解いても、解けない問題が多いのです。それは一体どういうことなのか。

今回は、東京大学「日本史」の入試問題について解説していきます。

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東大「日本史」 出題の特徴

東京大学の日本史の入試問題は、およそ第1問は古代、第2問は中世、第3問は近世、第4問は近現代から出題されます。

すべての大問において、複数の資料が与えられ、それらに関連して30~120字程度の論述問題が3問ほど出されます。資料を前提に考察力や文章力が問われるのが東大の特徴です。

教科書を見ながらでも解けない!?

東大の日本史の問題は、切り口が非常にユニークで、資料から答えを導く設定になっています。特に例年、大問1~3はこの傾向が顕著です。
2023年の各大問で問われている内容は以下の通りです。

・ 古代の国家的造営工事のあり方の変化
・ 中世の武士の家における家督継承決定のあり方の変化と応仁・文明の乱との関係
・ 江戸で寄席が急増した理由、町奉行が寄席を擁護した理由

では、このような問題に対して、今あなたの持っている教科書や用語集のどこに答えが書いてありそうか、探してみてください。

おそらく見つけられないはずです。
なぜなら、答えの根拠のほとんどは、「問題文の」資料の中に書いてあるからです。

もちろん、知識を前提に資料を解釈して解答する必要がありますので、知識はある程度は必要となります。また、そのあとの大問4では知識が必要になる問題が多くみられます。

しかし、全体像としては教科書を見ながらでも解けないのが東大の日本史なのです。

東大日本史で求められる力

このような東京大学の問題を攻略するためには、次の3つの力が必要になります。

求められる3つの力

① 資料から必要な情報を見極める力
② 資料から読み取った情報と知識を論理的に結びつけ、解釈する力
③ 設問にあわせて記述する力

東大日本史を攻略するための勉強方法

東大を受ける場合、「誰が何をした」という視点で教科書を読んでも得点につながりません。必要なのは「歴史を構造として解釈する力」です。

視点を磨く

政治どのような権力構造、意思決定の仕組み、支配構造であったのか
外交どのような国際関係が日本の政治を左右してきたのか、周辺地域とはどのような関係だったのか
経済基本的な経済の原理が理解できているか、経済的現象の因果関係を見抜けるか
社会自治、都市、農村、大衆、歴史の中で人々の暮らしはどのようなものであったのか
文化どのような文化が発展したのか、文化が政治に与えた影響はどのようなものだったのか

こういった観点を意識して、歴史を構造的に理解しましょう。

近世以降

近世以降は古代・中世と比べて前提となる知識が必要となる問題が出やすいので、重点的に理解の幅を広げていく必要があります。またテーマとしては社会経済史について問われることが多くなっています。土地制度、流通、貿易といった経済分野の学習が疎かにならないように注意しましょう。

過去問演習

一通り学習が進んだら、過去問演習が効果的です。東大特有の観点、出題形式に慣れるためにも過去問演習を中心に学習を進めていきましょう。150分で地歴2科目なので、実質75分程度で問題を解く必要があります。6割(36点)を最低限と考え、7割(42点)を目指すのが一般的な合格イメージになります。

東大のその他の科目 傾向と分析

東京大学の入試の科目ごと、学部ごとの入試対策について、詳しい記事がありますので、ぜひご覧ください。

東京大学の入試対策

 

まとめ「東大に合格するためにつかむべき日本史入試問題の特徴」

今回は、東大の日本史の入試問題について解説しました。
一見、見たこともない資料を用いた独特の問いに戸惑うかもしれませんが、歴史について知的好奇心を持って教養として学び、困難な相手に挑戦し続けることで、東大の問題パターンが見えてくるはずです。

四谷学院では、高3生・高卒生を対象に「東大選抜クラス」を用意しています。

東大で出題された実際の問題を吟味しながら、出題パターンに慣れ、問題の根幹にあるテーマを見抜けるようにしていきます。実際の問題と格闘し、プロの先生に自分の答案を添削してもらい、東大合格を勝ち取る論述力を身につけていきましょう。

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