東北医科薬科大学の受験対策!難易度や偏差値、合格に向けての勉強法を解説

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こんにちは!四谷学院の奥野です。

東北医科薬科大学は、医学部と薬学部の2つの学部と3つの学科から成り立っている医療系大学です。

宮城県仙台市に、小松島キャンパスと福室キャンパスの2つのキャンパスがあります。これまでに2万4,000人以上の医療人を輩出しており、今後も社会に貢献できる優れた医療人を育成することを目指しています。

この記事では、東北医科薬科大学の入試の特徴や難易度、倍率、合格に向けた効率的な勉強方法をご紹介します。東北医科薬科大学の受験を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

※本記事に記載されている情報は2023年5月10日現在のものです。最新の情報は東北医科薬科大学の公式ホームページでご確認ください。

 

東北医科薬科大学の入試問題で必要とされる能力

まず東北医科薬科大学が求めている人物像と、入試難易度を解説します。

 

東北医科薬科大学はどのような人材(学生)を望んでいるのか

東北医科薬科大学では、「われら真理の扉をひらかむ」という建学の精神のもと、以下を教育理念として掲げています。

一、思いやりの心と高い倫理観を持ち、専門的な知識と能力を兼ね備えた、社会に貢献できる人材を育成します。

一、真理の探究を志し、自ら課題を求め自分の力で解決できる人材を育成します。

一、友情を育み、人間形成に努めるとともに、国際的視野に立って活躍できる人材を育成します。

引用:東北医科薬科大学 大学案内 2023

東北医科薬科大学の入学者の受け入れに関する方針(アドミッションポリシー)では、上記の教育理念を理解したうえで、以下に掲げる基礎学力や意欲、行動力・意欲を有する学生を求めています。

<薬学部薬学科>

  1. くすりの科学に興味を持ち、くすりに関する確かな知識を応用して、医療の現場で社会に貢献しようとする学生を求めています。
  2. 医療の現場において薬剤師として必要とされる知識・技術や態度、さらには医療人としての倫理観などを身につけることができる学生を求めています。
  3. 高等学校で、理科の基礎的な分野、特に化学をしっかり学ぶとともに、英語および数学の素養や自ら考える姿勢、着実な学習習慣を身につけている学生を求めています。

<薬学部生命薬科学科>

くすりの科学に興味を持ち、最新の生命科学の専門知識を学び、新しい視点からくすりの問題に取り組もうとする探究心の強い学生を求めています。

くすりとヒトの関わりについて、生命科学を応用して、新たな問題に挑戦する意欲を持った学生を求めています。

高等学校で、理科の基礎的な分野、特に化学あるいは生物をしっかり学ぶとともに、英語および数学の素養や自ら考える姿勢、着実な学習習慣を身につけている学生を求めています。

<医学部>

  1. 本学医学部の使命に共感し、将来、東北地方の地域医療・災害医療に従事して、地域住民の健康を支える使命感に燃えた学生を求めています。
  2. 高度で専門的な知識と技能を兼ね備えながら、病める人とその家族の思いに共感できる強い意志と柔らかな心を持った医師を志す学生を求めています。
  3. 高等学校等で理科、数学、英語を十分に習得し、論理的に考える姿勢と着実な学習習慣を身につけている学生を求めています。

引用:三つのポリシー|大学概要|東北医科薬科大学

東北医科薬科大学ではこのほか、学部ごとにディプロマポリシーとカリキュラムポリシーを定めています。詳細は東北医科薬科大学の公式ホームページをご確認ください。

 

東北医科薬科大学の入試の特徴

東北医科薬科大学の入学試験は、大学が実施する一般選抜と大学入学共通テスト利用方式の2種類です。その他にも、総合型選抜や学校推薦型選抜などの入学試験があります。

一般選抜(薬学部のみ前期・後期あり)
一般選抜は、志望する東北医科薬科大学の学部・学科が指定する教科・科目を受験します。試験科目は、両学部とも理科・数学・外国語の3教科です。薬学部のみ前期日程と後期日程があり、医学部は一次試験と二次試験が行われます。

大学入学共通テスト利用方式(薬学部のみ前期・中期・後期あり)
大学入学共通テストで、志望する東北医科薬科大学の学部・学科が指定する教科・科目を受験します。なお、個別試験はありません。

学校推薦型選抜(指定校制・公募制)※薬学部のみ
薬学部のみ、学校推薦型選抜も選択可能です。指定校制については、該当する高等学校に直接詳細が通知されます。公募制の試験科目は、理科と外国語と面接の3科目です。

参考:入試に関するお知らせ|東北医科薬科大学

出願要件や提出書類、選抜方法などは、東北医科薬科大学の公式ホームページでご確認ください。

 

東北医科薬科大学の入試の概要

ここからは、東北医科薬科大学の入試概要を解説します。

 

出願資格について

東北医科薬科大学の出願資格は、入試の選抜方法ごとに異なります。ここでは一般選抜における出願資格を一部ご紹介します。

一般選抜での出願資格を有するのは、大学が指定した教科・科目をすべて受験し、以下の項目のいずれかに該当する人です。

  1. 高等学校もしくは中等教育学校を卒業した者、および入学年の3月卒業見込みの者。
  2. 通常の課程による12年の学校教育を修了した者、および入学年の3月修了見込みの者。
  3. 文部科学大臣の定めるところにより、これと同等以上の学力があると認められた者。
  • 外国において学校教育における12年の課程を修了した者、および入学年の3月までに修了見込みの者。またはこれに準ずる者で文部科学大臣の指定した者。
  • 文部科学大臣が高等学校の課程と同等の課程を有するものとして認定した、在外教育施設の当該課程を修了した者、および入学年の3月に修了見込みの者。
  • 専修学校の高等課程(修業年限が3年以上であること、その他の文部科学大臣が定める基準を満たすものに限る)で、文部科学大臣が別に指定するものを文部科学大臣が定める日以後に修了した者、および入学年の3月までに修了見込みの者。
  • 文部科学大臣の指定した者。
  • 高等学校卒業程度認定試験規則による高等学校卒業程度認定試験に合格した者(旧規定による大学入学資格検定に合格した者を含む)、および合格見込みの者。
  • 本学において、個別の入学資格審査により高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者で18歳に達した者。または入学年の3月31日までに18歳に達する者。
参考:薬学部 薬学科/生命薬科学科 入試概要|入試情報|東北医科薬科大学

 

試験科目や合格要件

ここからは、東北医科薬科大学の試験科目や配点を一部抜粋してご紹介します。

今回取り上げるのは、薬学部薬学科/生命薬科学科と医学部医学科における一般選抜(前期日程または一次試験)の内容です。
その他の試験内容については、入試に関するお知らせ|東北医科薬科大学にてご確認ください。

なお、以下のデータはすべて2023年5月10日現在のものです。

薬学部薬学科/生命薬科学科

区分一般選抜(前期)配点
理科【薬学科】
「化学基礎・化学」【生命薬科学科】
「化学基礎・化学」または「生物基礎・生物」のいずれか1科目を選択
200
数学「数学I」、「数学Ⅱ」、「数学A」、「数学B(数列、ベクトル)」100
外国語「コミュニケーション英語Ⅰ」「コミュニケーション英語Ⅱ」「コミュニケーション英語Ⅲ」「英語表現Ⅰ」「英語表現Ⅱ」100
合計400

医学部医学科

区分一般選抜(一次試験)配点
理科「物理基礎・物理」「化学基礎・化学」「生物基礎・生物」から2科目選択200
数学「数学I」、「数学Ⅱ」、「数学Ⅲ」、「数学A」、「数学B」100
外国語「コミュニケーション英語Ⅰ」「コミュニケーション英語Ⅱ」「コミュニケーション英語Ⅲ」「英語表現Ⅰ」「英語表現Ⅱ」100
合計400

一次試験に合格した人のみ、二次試験を受験できます。小論文や面接などの試験が実施され、5段階評価による点数化が行われます。

小論文では文章や図表の読解力、論理構造の認識力、問題解決能力、提案能力、文章表現力などが評価されます。

 

出願者数や合格者数のデータ

東北医科薬科大学の出願者数や合格者数は、以下のとおりです。なお、ここでご紹介するのは、2023年度(令和5年度)の一般選抜におけるデータです。

 

学部学科日程募集定員出願者数合格者数志願倍率
薬学部薬学科前期日程1202782372.3倍
薬学部薬学科後期日程3266422.1倍
薬学部生命薬科学科前期日程1346373.5倍
薬学部生命薬科学科後期日程41493.5倍
医学部医学科前期日程951,73332118.2倍

参考:入学者選抜の状況|情報公開|大学概要|東北医科薬科大学

 

各科目の試験問題の特徴や難易度

東北医科薬科大学の入学試験に備えて、試験問題の傾向や特徴を理解しましょう。
ここでは、東北医科薬科大学の一般選抜において、薬学部の薬学科と生命薬科学科の科目に焦点を当て、試験問題の特徴を紹介します。

 

物理

大問は3題で、典型的な分野からの出題が多い傾向があります。試験時間は120分ですが、計算問題が多いため、スピーディかつ正確に解く力が必要です。波動や電磁気、力学など典型的な分野から出題される傾向があります。

 

化学

大問が4題出題され、全問マークシート方式です。試験時間は120分です。標準レベルの問題で構成されており、実験や物質の性質、構造式などを用いた問題が多い特徴があります。

基本的な数式や物質の性質、化学反応式や構造式などを確実に押さえたうえで、やや難易度の高い問題に取り組むことが重要です。過去問を丹念に分析して、出題傾向や選択肢の構成を把握し、対策を立てましょう。

 

生物

大問数は4題で、マークシート方式で解答します。試験時間は120分ですが、問題文が長く、設問数も多いため注意が必要です。

過去問に取り組んで出題形式に慣れ、本質を理解しながら、代表的な実験の過程や結果に至る道筋を理解することが攻略の鍵となります。特に遺伝子に関する問題は毎年出題されているため、しっかりと対策を行いましょう。

 

数学

大問数は3題で、全問マークシート方式です。試験時間は70分で、数列や確率、関数や微分など、スタンダードな問題が出題されます。
時間内に確実に解答することが求められ、基本を着実に積み重ねたうえで演習に取り組むことが大切です。難易度は高くないため、正答率を上げることが合格につながります。

 

英語

70分の試験時間内に、大問4題をマークシート方式で解答します。長文読解問題が出題される大問1と大問2を含め、読解問題や文法の正誤問題、並べ替え問題などがバランス良く出題されます。

英語の総合的な理解力が問われるので、重要単語や熟語、基本文法をしっかりと押さえましょう。

 

東北医科薬科大学入試の難易度・偏差値

Benesseの大学受験・進学情報「マナビジョン」のデータでは、東北医科薬科大学の入試の偏差値は50~70で、薬学部の偏差値は50~54、医学部の偏差値は68~70となっています。共通テスト得点率は49~79%です。以下は、学部別の偏差値データです。

学部偏差値
医学部68~70
薬学部50~54

出典:Benesseの大学受験・進学情報「マナビジョン」

 

東北医科薬科大学に合格するための勉強方法

ここからは、東北医科薬科大学に合格するための勉強方法をご紹介します。

 

東北医科薬科大学に入るには、何をすればいい?

東北医科薬科大学の入試制度はさまざまで、選択する学部によっても異なります。まずは、自分に合った入試制度を見つけて、受験勉強に取り組んでください。

偏差値が届いていない場合は、入試情報を確認し、必要科目や配点などを参考に、受験勉強の優先順位を決めていきましょう。出題範囲を優先的に対策することが、合格への近道となります。

 

受験期の過ごし方

受験勉強には長期的なスケジュールが必要です。高校3年生の1年間を4つの期間に分け、それぞれの期間にどのように取り組むかを考えましょう。

  • 春(4~6月):基礎学力を徹底的に身につけるために教科書の内容を丁寧に学びます。また、英単語や文法などの暗記ものに重点的に取り組みましょう。
  • 夏(7~9月):長期休暇中であるため、自分のペースで学習に取り組めます。苦手分野はこの時期に克服しましょう。勉強時間や問題集のページ数などを、短く区切ってスケジュールを組むと、モチベーションアップにつながります。
  • 秋(10~12月):大学入学共通テストの対策を始めます。基礎力に加え応用力も磨き、個別学力検査の対策にも役立てます。
  • 冬(1月~):過去問を集中的に学習し、演習を積んでいきます。時間配分に注意しながら、ミスなく問題を解くようにしましょう。やみくもに過去問題を解くのではなく、解答や解説を見て、重点的な復習が必要な箇所を洗い出し、最後の仕上げをします。
このように、長期的なスケジュールを立て、それぞれの期間に合わせた勉強をすることが大切です。

 

予備校で勉強する場合

受験勉強で予備校に通う場合は、講師の話をただ聞くだけでなく、積極的に質問することが大切です。また、授業後には自主的に復習を行い、理解が足りないところを整理すると、知識の定着につながります。

授業だけでは理解が不十分な場合は、自習室や個別指導の授業を受けるなど、自分に合った勉強方法を見つけて実践しましょう。

予備校に通うだけで安心するのではなく、自分で問題集や参考書を使って自分自身で勉強を進め、苦手分野を克服することが合格につながります。自分に合った勉強方法を見つけて、コツコツと勉強を進めることが大事です。

予備校を利用する際の注意点・落とし穴については、以下の記事もぜひご覧ください。

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多くの予備校では、志望校や総合得点でクラス分けをするため、科目ごとのレベルの不一致が起こりがちです。

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まとめ:東北医科薬科大学入試はミスなく解ききる力が重要!

【東北医科薬科大学の入試概要】

  • 一般選抜や 大学入学共通テスト利用方式、学校推薦型などさまざまな入試方法がある
  • 難易度は標準~やや難

【東北医科薬科大学の入試データまとめ】

  • 一般選抜の学部での実質倍率は2.1~18.2倍(令和5年度)
  • 薬学部よりも医学部のほうが競争率が高い

【勉強方法まとめ】

  • 基本的な知識を十分に身につけるのがおすすめ
  • 併せて時間配分の練習をしておく

東北医科薬科大学は、入試難易度が標準からやや難レベルの医療系大学です。東北医科薬科大学に合格するには、苦手を克服し、スピーディかつ正確に問題を解く必要があります。そこでおすすめなのが、四谷学院の「ダブル教育システム」です。

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※本記事でご紹介した情報は2023年5月10日現在のものです。最新の情報は大学公式ホームページにて必ずご確認ください。

 

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