こんにちは、四谷学院の受験コンサルタントの田中です。
この記事を読んでくれている方は、現役で医学部合格を目指している人がほとんどだと思います。実際に現役で医学部に合格するためには、何が必要なのか?そうしたことを知りたい!と思っているのではないでしょうか。
今回は、勉強時間やスケジュールの立て方、合格の可能性を上げるための志望校の決め方まで解説していきます。ぜひ、医学部現役合格を目指すあなたのお役に立てていただければと思います。
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医学部本を請求する目次
医学部の現役合格率は?
「医学部現役合格」それはとても狭き門です。そして、「医師になれるのは限られた天才」世間ではそのように思われているのかもしれませんし、実際受験生もそのように感じているかもしれません。でも実は、「医学部に現役合格する人は特別な人」というわけではありません。
その裏付けとなる数字を見てみましょう。
国公立大学医学部の合格者における現役生比率は40%~60%程度です。
いかがでしょうか。予想よりも高い合格率だったのではないでしょうか。
もちろん、十分な対策をせずに受験して合格率40-60%というわけではありません。しっかり勉強して受験したうえで、この合格率であることはしっかり肝に銘じておきましょう。
おすすめの勉強法
では、医学部に現役合格を果たすためにおすすめの勉強法について解説をします。
実際に、現役合格した先輩方の実績から、有効性が高かった学習方法を紹介していきますので、ぜひ役立ててください。
適切な学習計画を立てる
そもそも医学部合格は、綿密な学習計画なくしてあり得ません。医学部だけでなく「現役合格」のためには勉強の質をいかに上げていけるかということが重要になってきます。勉強時間・勉強量という点では浪人生にはなかなか太刀打ちできないからです。勉強の質を上げていくことで効率よく勉強し、合格まで学力を上げていく必要が出てきます。
そのためにも、まずは全体的な視野から長期計画を立て、その上で学校のスケジュールや自分の得意・苦手なども加味して短期計画、中期計画を立てていきます。
限られた時間の中で、医学部合格に向けた学習を行うわけですから、行き当たりばったり・ノープランというわけにはいきませんよね。また、形だけの学習計画や現実味のないスケジュール、自分に適していない進め方では、学習計画として機能しないでしょう。あくまで「適切な」学習計画が求められます。
現役合格のための学習計画についてこちらの記事も参考になさってください。
正しい予習・復習の重要性
意外に思われる方も多いと思いますが、学校や塾・予備校の予習・復習は、受験勉強への第一歩と言っても過言ではないでしょう。
「学校の勉強と受験勉強は全くの別物」と考える人もいますが、高校の授業をおろそかにするというのは非効率と言わざるを得ません。
というのも、現役生の場合には、高校の授業で新しいことを学びつつ、受験勉強もこなしていく必要があります。高校の授業で扱うことの予習・復習は受験勉強の第一歩であるというのはこういう意味です。
当然ながら、授業ではまずは基礎的な解説から始まります。ここが重要!新しく習った英文法の知識が固まっていないのに、入試レベルの演習をしてはムダが多くなってしまうんです。しかも、「解けない」わけですから、モチベーションの低下も招いてしまい、いいことは一つもありません。
学習の土台となる基礎を確実に身につけるためにも、予習・復習は大変重要になってきます。
正しい予習・復習の方法についてはこちらの記事も参考になさってください。
合格者インタビュー:高2の時はどんなだった?
この学習スタイルで手ごたえを感じられるようになって、高2の11月の模試では全国偏差値が総合70を超えていました。高3の春になると周りの人たちも受験勉強を始めたので、自分の1年間の頑張りが簡単に追い付かれてしまったんです。そのときはさすがに少し落ち込みました。ただ、だからこそ「それならもっと自分は勉強しなきゃ」という気持ちになりました。幸い高2のうちに基礎をしっかり固めていたので、高3からは演習に時間を割くことができ、夏の全国模試では苦手な数学の全国偏差値は74、数英理の全国偏差値は75になりました。
医学部入試の難易度
基礎の重要性
医学部の受験で欠かせないこと。それは、基礎固めです。
もう少し詳しく説明すると、入試問題において確実に得点できる問題を取りこぼしてしまうと合格できないということです。医学部の合格を目指して受験生たちは切磋琢磨しています。基本問題はみな確実に得点してくるわけですから、そこで得点できないと明らかほかの受験生から一歩遅れることになってしまうわけです。
しかし、医学の受験対策としては、志望大学の過去問演習も必要です。つまり、早く・着実に基礎固めを仕上げておく必要があるということです。
いつまでに基礎固めをすべきか
医学部の現役合格を目指すのであれが、高校3年生の夏休みの終わりまでに基礎固めを行いましょう。
高校1年生2年生のころから予習復習を丁寧に個なっていれば、基礎的な知識の定着は進んでいるはずです。高校3年生に入ってから、特に苦手分野や得意分野が意識できるようになってくると思いますから、夏休みをかけて基礎固めを行い、秋からは入試基礎レベルや応用問題の演習に対応できるようしておくべきです。
学校が休みである程度時間が自由になる夏休みを利用して、苦手分野を克服しておくとよいでしょう。
苦手の克服方法
受験生であればだれでも苦手な科目や分野があって当たり前とも思いますが、とはいえ、苦手を克服しなければ医学部現役合格は難しくなります。特に共通テストで高得点が必要な国立医学部では、苦手科目の克服は合格に欠かせません。たまたま苦手分野が出題されてしまい、その1科目が足を引っ張ってしまうということがあり得るからです。
苦手は「得点が取れない」という意味もありますが、「モチベーションが上がらない」という大きなデメリットもあります。苦手意識が強いと問題に取り組む意欲がわいていきませんし、ストレスを感じてしまい、ほかの学習にも悪影響が出ることもあります。苦手意識が大きくならないうちに、苦手克服を目指しましょう。
テキスト・参考書のレベルを下げる
普段使っているテキスト・参考書よりも少し易しいものや解説が多いものを利用するのも1つの手です。苦手な分野だけでも構いません。「間違った」「また間違った」という負のサイクルが苦手意識を助長しますから、まずはそれを断ち切りましょう。「わかった」「できた」を積み重ねていく中で、少しずつ標準レベル・応用レベルの問題に取り組めるようにしていけばOKです。
同じ問題を繰り返し解く
苦手分野のスタンダートとなる問題を繰り返し解くのもの良いでしょう。大体いつも同じようなことが問われる、この公式を使わせる、など、ある程度決まった解答形式があるならば特に、同じ問題を繰り返すことは有効です。あれこれ手を出すよりも同じ問題にじっくり取り組むことで、解き直しが容易にできるようになってくるはずです。
短期集中で理解を深める
自力ではなかなか難しいという場合には、プロの力を借りるとよいでしょう。わからない問題に長時間向き合ってもストレスがたまるばかりです。自分の今のレベルに合わせて先生から解説をしてもうのが一番手っ取り早いといえるでしょう。予備校や塾での質問サポートなどを利用するのもよいと思いますが、医学部レベルまで短期間で一気にレベルを上げたいならば、個別指導の活用をお勧めします。
1人での勉強には限界があります。ありがちな「とりあえず解いてみる」「解説を見て暗記する」という方法では、入試レベルまで到底届きません。この問題にはどんなアプローチが適切なのか?など、正解への道筋を示してもらうことで、自力で問題に向き合うことができるようになっていきます。個別指導は徹底して、あなたの解法思考にリーチするので、苦手だったはずところをしっかり理解でき、「むしろ得意になった!」という生徒も多くいますよ。
医学部は面接試験対策も必要
医学部の大学入試の大きな特長の1つである「面接試験」。大学によって面接で質問されることが違いますので、「どんなことを質問されるのか?」を調べて準備しておく必要があります。
「どうせテストの点数が大事なんだから、面接の対策がそれほど必要ない」と考えていないでしょうか。以前は面接試験を行わない大学もありましたが、近年では医学部おいてはほとんどすべての大学で面接試験(口頭試問)が行われています。もちろん結果も重視されており、「入試でどんなに点数が高くても、面接試験次第では不合格もある」ということを明言している大学もあるほど。近年、医学部だけでなく、面接や口頭試問を行う大学は増えてきており、面接対策も一筋縄ではいかないと言えるでしょう。
面接でよく聞かれること
面接試験は、学力試験や提出書類だけでは見ることのできない受験生の人間性や目的意識、意欲、関心、適性、将来性などを大学側が直接見極める機会です。あなたの魅力を大学に直接アピールできる絶好のチャンスでもあるので、この機会を十分に生かしたいものです。
面接対策として、すべての質問に対する考えをあらかじめ用意しておくことはできませんが、必ず聞かれるであろう質問については、あらかじめ考えを準備しておきましょう。
面接のマナーについてはこちらの記事も参考にしてください。
医学部の志望動機
なぜ医学部に行きたいと思ったのか、ひいては「なぜ医師になりたいのか・医療に関わりたいのか」という質問です。
医学の面接試験においてこの質問は定番と言えるでしょう。ほかの学部についても同様に志望理由は面接でよく問われますが、「医学部」は将来の仕事に直結する学部・学科ですから、そうした専門性や特徴を踏まえて説明できるようにしておくとよいでしょう。
理想の医師像・将来やりたいこと
こちらも「医学部」ならではの質問ではないものの、医学を志す者としての姿勢を確認しておきたい大学側の定番の質問です。
医学部で学んだあとに受験する「医師国家試験」においても、倫理観や人権に関する問題が出題され、これらの分野で点数を取れないと不合格になります。医学部入学時においても、将来医師となる人間にふさわしいか
あなたの人間性を見るために、面接試験を設けて選考していると考えてよいでしょう。医師を目指すきっかけとなったエピソードなども添えられるとよいでしょう。
また医療の現場では、専門的な知識や技術だけでなく、コミュニケーションの能力も必要になってきます。医師と患者、そして医療従事者と良い関係を築き、適切に両サービスを提供するためにも人間性やコミュニケーション能力が重要視されます。自分の長所や短所などを面接で問われることもありますので、こうしたことに絡めてお話しするのも1つの手です。もしもコミュニケーションに苦手意識があるとしても、それを改善しようとしたことや改善しつつあるエピソードなどがあれば、問題ありません。短所はそのまま列挙するのではなく、成長や向上を合わせて示しておきましょう。ただし「人と話すのがキライ」など医師として致命的なことは短所として挙げるのは避けたほうが良いでしょう。
学生時代に力を入れたこと
中学校や高校時代における自分の経験や、熱心に取り組んだことも面接ではよく聞かれます。「医学部に合格するために勉強を頑張ってきました」だけでは不十分。医学部の受験生はみんな同じです。
「学生時代に力を入れたことは何ですか?」とういう質問の意図は、集団生活の中でどのように振る舞ってきたか、を知るためのものです。学校生活における協調性やコミュニケーション能力などについて確認されていると考えてよいでしょう。部活や生徒会活動、行事、ボランティア活動、そのほか地域の活動や習い事など、や幅広い興味関心、行動力、リーダーシップ、仲間と協力したり努力する姿勢など、あなたが学んできたことをアピールできるとよいでしょう。
最近読んだ本や気になるニュース
志望大学に関する知識や医療関係のニュースはチェックしておくとよいでしょう。
なお、毎年10月頃にノーベル賞が発表されます。医学部の面接において、最も話題に挙がりやすいのは、生理学・医学賞ですから、ぜひチェックしておいてくださいね。
ノーベル賞についてはこちらの記事も参考にしてください。
自己PR
医学部入試は、「面接」は必須と言ってもよい選考過程となっています。あなたの人間性が詳らかになる場です。前もって対策と準備をしておきましょう。あなたの魅力を十分に伝え、大学側に「この人ならば!」と良い印象を持ってもらえるような受け答えができるように、準備・練習を徹底して行います。とくに自己PRについては、「単なる自己紹介」に終始してしまわないように注意が必要です。限られた時間の中でしっかりと自分をアピールするためにも、回答内容は吟味し、面接時にはより完成度の高いものへと仕上げなければなりません。
自己PRについてはこちらの記事も参考にしてください。
現役か?浪人か?
医学部医学科は、基本的に「医師になるため」に進学する学科です。医学科であれば、日本全国のどこの大学を卒業しても共通の医師国家試験を受けることができ、取得できる医師免許は同じものです。医学科は入試難易度が高い学科ですが、その中でも“極めて難しい”大学から比較的入りやすい大学まで差があります。その中からどの大学を選んで出願するかが、現役で合格できるかどうかに大きくかかわってくるといえるでしょう。
ちなみに医学部受験の界隈では「二浪までがボーダー」とまことしやかにささやかれています。真偽はさておき、先でも触れた医学部現役合格率の意外な高さからもわかる通り、医学部受験において浪人生が圧倒的に有利というわけではないことが、お判りいただけるかと思います。
国公立医学部と私立医学部の違い
国公立大学の医学部と私立大学の医学部では、受験科目も出題傾向も全く異なります。国公立大学であれば、共通テストと二次試験、両方の対策が必要です。
国公立医学部
国公立医学部受験は、大学受験において最もハードな戦いの1つです。
文系・理系、全科目にわたっての十全な学力、そして「医学部に行きたい!」という強い熱意が必要です。国公立医系入試で合否を分けるポイントは2つです。
(2) 出題者の意図に的確に答える【読解力・表現力】
国公立医系合格に向けては、共通テスト対策・二次試験対策の両方を効率よく行う必要があります。中でも、医学部受験生にとっておろそかになりがちな共通テスト「国語」「社会」についても、効率的に得点力を完成させていく必要があります。
私立医学部
私立医学部において合格を勝ち取るための2つの条件を挙げてみましょう。
(2) 小論文・面接のための【国語力】
1つ目は言うまでもなく、英語・数学・ 理科 2 科目における「学力」です。国公立大学と異なり共通テストが必須でないために科目が絞られますが、より難易度が高い傾向になります。
なお、ここで言う「学力」とは難問を解くための技術という意味ではありません。基礎理論の深い理解に支えられた「思考力」、そしてそれを答案化する「解答力」です。
2つ目の「国語力」は意外に感じる方も多いかもしれません。国公立大学のポイントでもあった「読解力・表現力」に通じるものがあります。ほとんどの私立大学医学部では、小論文と面接が課されます。それは、医学のありように対する深い関心と、それを表現する能力を求めているからに他なりません。それは国公立でも同様です。
国公立・私立、いずれにしても、入試問題に対する確かな対応能力を身につけることで、医学部合格は初めて現実となるのです。
志望校の決め方
医師になるためには医学科に進学する必要があります。どこの大学でも同じといっても、通いやすさ(立地)や学費の問題もあるため、「医学科であればどこでもいい」とは言えません。
そこでまずが「自分が譲れない条件」と「自分の学力の特性」に注目することをおすすめします。これらのバランスを考えながら、出願校を絞り込んでいくことが医学科現役合格において重要なポイントとなるでしょう。
情報収集をする
自分が譲れない条件」はいくつか持っているかと思います。たとえば「自宅から通えるか」「国公立大学がいい」「現役で絶対合格したい」など、これらの条件をあげつつも、少しずつ緩和して選択肢を広げていきます。
最初はこだわっていたけれど、よくよくホームページやパンフレットを読んでいたらここの大学もよさそうだ、地域枠があるじゃないか、などということも出てきます。情報を集め、それらに目を通すことで、自分の志望動機を見直したり、モチベーションを維持したり、勉強により前向きになれたりするきっかけともなります。情報収集は積極的に行いましょう。
学力の特性を分析する
情報収集を得て、広げた選択肢の中から、今度はあなたの学力の特性を分析していきます。
たとえば、「英語は得意だけど数学が苦手」、「理科は得意だけど英語が苦手」、「選択式の問題は得意だが記述問題が苦手」、「標準レベルの問題は解けるが応用問題になると解けない」、「見たことある問題は解けるが初見の問題に弱い」、「時間があれば解けるが解くスピードが遅い」、「和文英訳は得意だが自由英作文が苦手」など。
医学科受験においては、こうした学力の個性や特性を受け入れて、あなたの個性に合った入試を行っている大学を選ぶというのも合格可能性を高めるための重要なポイントとなります。
受験までまだ時間があれば、学力の特性はまた変わる可能性があります。今後の学習によって今は苦手だと思っていることが改善する可能性が十分にあるからです。意識にとらわれすぎないように注意しましょう。
一方で、受験勉強も終盤に差し掛かり受験が近付いてきた段階で、やるべきことはやってきたのにどうしてもこの部分はうまくいかない、自分の弱点だと認識できる特性があるとすれば、その特性を受け入れて、その部分の修正や克服に時間・労力をかけるのではなく、その特性に合った大学の中から出願校を選択していくというのも合格のための一つの戦略です。
医学部対策も四谷学院で
四谷学院では、科目別能力別授業で「理解力」を伸ばし、55段階個別指導で「解答力」をつける学習システムを準備しました。さらに、これらに加えて、55段階個別指導では「医系演習」を行い、全国の医系大学入試における出題を概観することができます。
理解を深め、答案作成能力を伸ばしていき、実戦力養成する、それが医学部合格に必要な力です。