「現代文は、日本語だから勉強しなくてもよい」と思っている人はいませんか?
確かに現代文は、古文や漢文と違って、今、ここ日本で使われている言葉ですから、わざわざ勉強しなくても余裕だという気持ちも分からなくはありません。
現代文を解くための語彙力
あなたに質問です。
「アイデンティティ」「軋轢」「概念」など、正しく説明できますか?
現代文の得点をアップさせるためには、読解力だけでなく「語彙力」も必要です。
気になる語句やキーワードがあったらすぐにチェックする癖を付けましょう。
▼語彙力の鍛え方
象徴(しょうちょう)の意味
「象徴」とは、日本語大辞典によると
(1)(─する)ことばに表わしにくい事象、心象などに対して、それを想起、連想させるような具体的な事物や感覚的なことばで置きかえて表わすこと。また、その表わしたもの。たとえば、十字架でキリスト教を、白で純潔を、ハトで平和を表わす類。比喩が感覚的に把握しやすい類似した具象と具象との関係をたとえで表わすのに対し、象徴は抽象的なものを具象でたとえる場合にいう。シンボル。
となっています。
象徴の類義語
表徴(ひょうちょう)
「象徴」と同じように使われる言葉ですが、特に「外面にあらわれたしるし」という側面が強調されることがあります。
例えば歌舞伎の女形は、外見や仕草で女らしさを記号的に表現しますが、演じている中身は男性です。またすき焼きは、作りながら食べる料理であり、「調理」と「食事」それぞれに明確な区別や終わりがありません。
このように、日本文化は中身・意味と切り離された記号や、中心のない記号に満ちています。フランスの批評家であるロラン・バルトは、こういった特徴を持つ日本を「表徴(記号)の帝国」と呼び、記号を意味で満たそうとする「意味の帝国」としての西欧と対比的に捉えました。
シンボル
「象徴」とは英語ではSymbol(シンボル)です。「ハトは平和のシンボルです」などのように使います。ほとんどの場合、そのまま言い換えることができます。
語彙力は一生ものです。
大学受験を機に、一生の財産を手にしましょう。