過去問は、志望校の出題傾向や出題形式を知るために欠かせないツールのひとつです。しかし、過去問は参考書や問題集とは異なり、生徒の学力を上げる目的で作られているわけではありません。使い方を誤ると、大学受験に活かせないだけではなく、不安材料やパニックの原因になる可能性があります。
そこで今回は、過去問を使う目的を明らかにして、いつから何年分解けばよいのか、そして合格につなげるためにはどのような使い方をすべきかを解説します。
目次
過去問を使う目的を把握しよう!
過去問は、受験直前期の練習問題として使うものではなく、合格対策を練るためのツールのひとつです。
出題傾向・出題形式を知る
過去問をみれば、出題傾向(例:英語は長めの英訳が出題される。数学は空間図形が頻出。など)がわかります。出題傾向は、志望校を決める際にも役立つ重要な情報です。
また、出題形式も把握できます。マーク式なのか記述式なのか、あるいはその両方なのか。日程によって出題形式が異なる場合もあるため、その点も注意が必要です。
戦略を立てる
出題傾向・出題形式がわかれば、戦略が立てやすくなります。確実に得点につながる問題を先に解く、5分考えて解法が浮かばなければ次の大問に移る、といった対策は、試験当日に思いつくものではありません。
自分の弱点を知る
そして、大切なのは過去問を通じて自分の弱点を把握することです。弱点を徹底的に攻略して、失点をできるだけ減らしましょう。
過去問はいつからどれくらい解くべきか
次は、だれもが悩む“いつから”“どれくらい”過去問を解くべきか、という点についてです。
過去問を解く時期
過去問の分析は早めが良いですが、実際に解くのは一通りの勉強が終わり、基礎学力がついてからのほうがおすすめです。解く時期が早すぎるとまったく解けず、挫折の原因になります。
普通の高校の場合
普通の高校の3年生は、夏休み頃に一度解いてみましょう。「もう少し勉強すれば何とかなりそう」と思えれば、大丈夫です。その後はインプットに集中し、10月頃にまた解いてみてください。この時点の目標は、6割くらいで十分です。残りの約4ヵ月でしっかり実力アップを目指しましょう。
進学校の場合
進学校の3年生は、2年生の終わりには一通りの勉強が終わっているはずです。4~5月頃に過去問にチャレンジして勉強の方向性が間違っていないことを確認したら、インプットに集中してください。次は、10月頃に再度問題を解き、弱点をしっかりつぶしていきましょう。
浪人生の場合
浪人生は、各単元の基礎がきちんと固まったことが確認できたら過去問を解きましょう。同じ大学に再チャレンジするのか、レベルアップあるいはレベルダウンするのか。早めに自分の実力を把握し、対策を練り直しましょう。
どれくらいさかのぼって過去問を解くべきか
第一志望校の過去問は、最低でも3年分は解くようにしましょう。第二志望校以下でも、2年分は解きたいところです。出題傾向が同じならば、さらに過去にさかのぼって問題を解き、弱点つぶしに利用するのもおすすめです。
なお、過去問の入手が難しい場合は、出題傾向が似ている他学部の問題を解くのもアリです。
合格につながる過去問の使い方
最後に、合格につなげるための過去問の使い方をご紹介します。
時間を測る
ペース配分を考えて時間内に解く練習は、もちろん大切です。時間を測って過去問を解くのは、解けない問題を見極めて“捨てる”度胸をつける練習でもあります。
ただし、時間内に解けなかった問題は、あとから必ず自力で解いてください。意外と簡単な場合もあるため、戦略を練るうえでも重要です。
苦手分野を減らす
苦手な設問をできるだけ避けるのも戦略のひとつですが、解かなければ得点にはつながりません。自分の弱点が把握できたら、過去問を使って苦手な設問を解く練習をしましょう。
添削を受ける
記述問題は、必ず添削を受けましょう。特に、英作文や和訳問題、要約問題などは自己採点が難しく、弱点の把握も困難です。学校や予備校の先生などにお願いして、しっかり指導してもらいましょう。
必ず復習をする
過去問を解いたら、必ず復習をしてください。解きっぱなしでは、自分に何が足りないのかわからず、次にやるべきことも見えてきません。また、大学入試では、同じテーマが別の角度から出題されることもあります。
特に、間違えた問題は何度も復習して解法をしっかり理解し、本番での得点アップにつなげましょう。
四谷学院の個別指導教室で苦手分野を克服しよう!
志望校が決まったら、早めに過去問を入手して対策を練りましょう。
「どこから手をつけたら良いかわからない」という場合は、四谷学院の個別指導教室におまかせください。志望校の過去問はもちろん、類似問題・頻出問題を用意して弱い部分は徹底的に強化するなど、それぞれの状況に応じたきめ細かな対応が可能です。
四谷学院の個別指導教室で、志望校合格に近づきましょう。