2018年以降に入学した高校生は、大学入試改革による新システムのもと、従来の大学入試センター試験とは大きく異なるテストで国公立大学などの受験にのぞむようになります。
では、この改革によって、大学受験のどんなことが変わるのでしょうか?
この記事では、2020年度におこなわれる大学入試改革の概要と、このシステムのもとで試験を受ける学生の皆さんが、どんな方針で学習を進めればいいかについて詳しく解説していきます。
※この記事は、2020年5月1日時点での情報です。最新の受験情報は大学入試センターなどの公的なホームページで必ずご確認ください。
目次
2020年度・大学入試改革とは?
2020年度・大学入試改革の大きなポイントは、1990年から続いてきた大学入試センター試験が廃止となり、その代わりに大学入学共通テストが始まるということです。
大学入学共通テストの実施日程や出題教科は、大学入試センター試験と同じです。また、科目の選択方法についても、センター試験と同様となります。そして文部科学省の文書には、大学入学共通テストの目的が以下のように書かれています。
「大学入学希望者を対象に、高等学校における基礎的な学習の達成程度を判定し、大学教育を受けるために必要な能力の把握をすることを目的とする。」
出典:
大学入学共通テスト実施方針策定に当たっての考え方
この文章を読んだだけでは、おそらく大学入試センター試験と大学入学共通テストの大きな違いはよくわからないと思います。そして中には、「センター試験から共通テストに名前が変わっただけなのでは?」といった疑問を抱く受験生もいることでしょう。
しかしながらこの両者は、名前だけでなく中身も大きく異なる試験です。その理由を知るためには、まず大学入試改革の意味につながる「学力の3要素」について理解する必要があります。
大学入試改革の意味につながる「学力の3要素」とは?
「学力の3要素」とは、文部科学省がこれからの時代に向けた教育改革を進めるうえで、特に身につけて欲しい以下3つの学力観の総称です。
1. 知識、技能
2. 思考力、判断力、表現力
3. 主体性、多様性、協働性
既に廃止となった大学入試センター試験では、マークシート方式で容易に評価できる「知識・技能」に重点を置きすぎている問題がありました。
これに対して、2020年度から始まる大学入試改革では、「思考力・判断力・表現力」や「主体性・多様性・協働性」などの評価も加えることで、目まぐるしく変化する現代社会に対応できる資質や能力の育成に力を入れているのです。
ちなみに「思考力・判断力・表現力」とは、学校で身につけた知識や技能を使い、答えがひとつに定まらない問題に対して自ら考え、判断をおこない、表現する力を指します。
そして「主体性・多様性・協働性」は、主体性を持って多様な人々と協働しながら学ぶ態度のことです。
新高1生はどんな方針で学習を進めていくべき?
大学入試改革によって「学力の3要素」が重視されるこれからの時代に、どんな方針で日々の勉強に取り組めば良いのかは、だれもが気になることかと思います。
まず、大学入試センター試験で重視されていた「知識・技能」は、今までと同様に力を入れて学習を続けて欲しい要素です。そしてこれからの受験生は、自らが習得した知識や技能を使って、「思考力・判断力・想像力」を伸ばす学習を進める必要があります。
具体的には、公式や定理などの丸暗記で学習を終えるのではなく、「なぜそうなのか?」という本質的な理解と、その知識を土台にした応用力や実践的な力を重点的に育てていく勉強になります。
「主体性・多様性・協働性」と学習方針の関係性については、高校生にとっては少しイメージしにくい部分になるかと思います。この要素では、自ら積極的に関心を持ち、周囲とのコミュニケーションを通じて学んでいくという姿勢を重視しています。そしてこうした理想像は、小中学校の学習指導要領の中でも既に発表されているのです。
大学入学共通テストの対策とは?
ここまでの話をわかりやすくまとめると、2020年度の入試改革以降に受験をする学生の皆さんが磨くべき能力は、以下の2つが中心となります。
1.どのように解答を発想するか
2.解答を導き出すために、自らの知識や技能をどのように組み合わせるか
こうした対策に適しているのが、四谷学院だけの合格戦略「ダブル教育」です。この戦略における最大の特徴は、クラス授業とマンツーマン学習を組み合わせることで、異なるカテゴリの力を並行して伸ばせる点です。
まず、クラス授業では、自分の能力に合ったクラスで知識・技能を原理から理解することができます。そして55段階個別指導では、厳選された良問を先生とマンツーマンで取り組むことで、理解した知識を確実に表現できる解答力を高められるのです。
主体性を持って学べる四谷学院
学力の3要素の話をすると、いちばん最後の「主体性・多様性・協働性」について、多くの人が以下のような疑問を抱く傾向があります。
「主体性ってどうしたら身につくのだろう?」
「主体性って授業で教えてもらえないの?」
主体性を持って学ぶ姿勢は、学びの場で先生との直接的なコミュニケーションを繰り返すことによって次第に身につくものです。そしてここで重要となるのが、「質問力」になります。
外国人と比べて積極性の低い日本人の授業では、先生が「質問がある人いますか?」と聞いてもなかなか手が上がらないという話はよく聞きます。ですが、質問することで生まれる「対話」が学力を上げる最初の関門であり、質問する側(生徒)と質問される側(先生)が積極的なコミュニケーションをとることで、お互いが成長していくのです。
そして主体性の獲得につながる直接的なコミュニケーションは、映像授業や大人数での授業では絶対に実現不可能なこととなります。
今回は、少し抽象的で難しい話になってしまいました。ですが、この内容を通して「大学入試改革によって、今までの勉強とはちょっと違ってくるのだな」ということは感じてもらえたことかと思います。
四谷学院では説明会にて、この新テストに向けた対策について詳しく解説していきます。大学入試改革に対応できる勉強法に関心のある方は、まずホームページをチェックしてみてくださいね。
※この記事は、2020年5月1日時点での情報です。最新の受験情報は大学入試センターなどの公的なホームページで必ずご確認ください。